どうも、管理人のぞねぞうです。
私は、3カ月と20日間の学習期間を経て2024年度の宅建試験を受験し、44点の得点で一発合格を果たすことが出来ました。
他の受験生よりもやや遅いスタートとなりましたが、本試験までにある程度の時間が確保できると見込んだことから、通信講座やテキストなど様々な勉強法を試しながら受験をしてみることにしました。
そこでやってみたのが、クレアールの「2024・25年合格目標 完全合格セーフティコース」という通信講座です。
ということで、この記事では私が受講したクレアールの通信講座についてレビューをしていきたいと思います。

講座概要
講座の概要は、下記の通りとなっています。
(講座概要の数字はすべて2024年度の分です。)
受講費用
完全合格セーフティコース | 74,800円 |
完全合格パーフェクトコース | 59,800円 |
(入学金、教材費、消費税、送料込み、割引あり)
講義時間
基本講義 | 66時間 |
実力アップ演習講義 | 34時間 |
法改正講義 | 1時間 |
総合模擬試験(全4回)解説講義 | 8時間 |
公開模擬試験(全1回)解説講義 | 2時間 |
重要論点総まとめ講義 | 4時間 |
合計 | 115時間 |
演習問題数
4肢択一式
過去問題集 | 336問 |
分野別演習 | 175問 |
総合模擬試験 | 200問 |
令和5年本試験 | 50問 |
公開模擬試験 | 50問 |
合計 | 811問 |
一問一答式
重要論点総まとめ問題 | 190問 |
合計 | 190問 |
受講の流れ
受講の流れを簡単にまとめると、以下の通りになります。
基本講義
基本講義では、クレアールの書き下ろしテキストの内容に基づき、宅建試験各科目の講義を行っていきます。
講義のスケジュールは、①宅建業法→②権利関係→③法令上の制限→④税その他、という順番になっていました。
クレアールの宅建講座の大きな特徴は、パラレル学習法というものになっています。
これは、試験科目の講義をまずは1章分終わらせてから、直後にその章に対応する過去問の演習(実力アップ演習講義)を行い、講義内容の定着を図るというものです。
宅建業法であれば、免許制度の講義を一通り聞いてから、同じく免許制度の過去問を解くというやり方です。
このやり方は、宅建試験の学習においては主流となっている方法であり、YouTuberのゆーき先生の「パラレル学習法」も同じ理屈ですね。
また、各科目の講義の最後には、分野別演習という問題演習(各科目の合計175問)があり、講義内容の更なる定着を図っていきます。
問題演習
このようにして全科目の講義が完了した後は、総合模擬試験(50問×4回=200問)、令和5年本試験問題(50問)、公開模擬試験(50問)により、問題演習を大量にこなして本試験への対応力を強化していきます。
その他、WEB学習ツールの「CROSS STUDY」があり、これは一問一答式の過去問題集になっていて、基礎知識のブラッシュアップができるようになっています。
良かった点
それでは、私がクレアールを受講して良かった点を挙げていきたいと思います。
担当講師の実力
クレアールの宅建講座の担当講師は、宅建指導歴20数年のベテランである石川秀才先生でした。
石川先生の講義はどちらかといえばオーソドックスなスタイルであり、最近流行りの宅建YouTuberと比べると地味な印象を受けるかもしれません。
しかし、それだけに内容は堅実であり、合格に必要な知識をしっかりと伝えてくれます。
難しい概念をできるだけ分かりやすい言葉で伝えてくれたり、「なぜそのような法律が出来たのか」等、制度の裏側にある背景をじっくりと解説してくれるため、学習内容への理解が深まりやすかったです。
また、暗記が必要な個所では、長年の受験指導で培った独特の語呂合わせを教えてくれます。
重要事項説明書絡みの問題など、これらの語呂に随分と助けられました。
語呂の数自体はそれほど多くなく、暗記すべき個所を絞ってくれているのも有難いです。
さらに、各科目の最初の講義では、重要度に応じた学習項目のランク分けをしてくれます。
特に権利関係は、出題頻度の低い分野には力を入れ過ぎないといったメリハリをつけた学習が大切なので、石川先生のランク分けは大いに役立ちました。
質問回数が無制限
クレアールの講座は、質問回数が無制限なのも有難かったですね。
他社の場合は、質問回数に制限があったり、チケット制だったりするので、どうしても質問に遠慮が生まれてしまいますが、クレアールは気にすることなくガンガン質問できるので、疑問点をトコトン解消することができます。
私も、模試を受ける時期になっても遠慮なく質問を行い、基礎知識を磨き上げていました。
直前期でも、意外と不正確な知識があったりするものです。
そうした不正確な知識は、本試験ではバッサリと切り捨てられて不正解の元になります。
その観点からも、質問回数無制限というのは素晴らしいですね。
講義の網羅性
クレアールの講義時間は、基本講義+実力アップ演習講義だけでも100時間あります。
これは、他社と比べてもかなり多い講義時間となっています。
これだけのボリュームがあれば、必然的に講義で取り扱う項目の量も多くなり、宅建試験に必要な知識の殆どを網羅できることになります。
基本講義+実力アップ演習講義を全て受講し、それに合わせて過去問を3回周回したことで、宅建試験に必要な基礎力が身に付きました。
この段階をクリアすると、読むだけでテキストの内容を十分に理解できる状態になるので、その後に読んだLECの出る順宅建士テキストも、スラスラと内容が頭に入ってきました。
但し、網羅性が高いということは、カリキュラムの消化に時間がかかるということでもあります。
私の場合は、基本講義+実力アップ演習講義の全講義の受講完了と、合わせて過去問を3回周回するのに、約2ヵ月・235時間を要することになりました。
クレアールの講座は、ある程度時間に余裕のある受験生(遅くても4カ月前くらい)の方が向いているかもしれません。
問題の演習量
講義のボリュームの多さに加え、問題の演習量も相当のボリュームになっています。
4肢択一式が811問、一問一答式が190問あり、これだけのアウトプットができれば、知識の定着にも効果が絶大ですね。
私も、分野別演習や模擬試験で初見の問題の演習量を増やし、重要論点総まとめの一問一答で見直しを行ったことが、基礎知識の更なる強化に繋がり、本試験でも初見の問題を恐れることは無くなりました。
宅建試験においては、アウトプットこそ最強の復習法であり、基礎力の更なる強化にも繋がっていきます。
クレアールの問題演習は、その目的にもピッタリと一致していますね。
コストパフォーマンス
私が受講した「2024・25年合格目標 完全合格セーフティコース」は、72,556円(割引価格)の一括払いでした。
「セーフティコース」とは、不合格だった場合に備え、翌年度もカバーしているコースです。
一括払いだと少々高く感じますが、受験料補助▲8,200円、合格お祝金▲8,000円、一発合格した場合の未受講分返金▲18,736円というキャッシュバックがあり、これらを加味すれば、合計は37,620円となりました。
質問無制限で、なおかつ、講義時間115時間、問題演習量800問超というボリュームを考慮すれば、コストパフォーマンスはかなり高いと言えるのではないでしょうか。
改善してもらいたい点
テキストのレイアウト
クレアールのテキストの使いにくかった点は、余白が狭く窮屈な印象を受けるということです。
講義中に石川先生が板書した図解やゴロ、過去問演習の際に生じた自分なりの補足など、それらを書き込むスペースが足りずに苦労しました。
また、文字がビッシリとかいてあるため、行き当たりばったりでマーカーを引いていると、マークだらけになって読みにくくなってしまいます。
テキストをカスタマイズするという勉強方法においては、クレアールのテキストは少し使いにくく、私はどちらかというとLECの出る順宅建士のテキストをメインに使用していました。
もちろん、書き込む事項やマーカーを引く個所を絞り込む等の工夫をすれば、十分に使えるテキストにはなっていると思います。
まとめ
クレアールの講座は、テキストにはまだまだ改善の余地があるものの、講義のボリュームや問題の演習量に関しては他社を大きく上回っています。
加えて、質問回数が無制限であることや、キャッシュバックを加味した受講料がリーズナブルであることを考えると、総合的なコストパフォーマンスはかなり高いと思います。
合格に必要な基礎力を身に付けるにあたっても、十分なクオリティとなっています。
私のレビューは、2024年度の分でしたが、2025年度もクレアールは宅建講座を展開しており、講座のボリュームやコストパフォーマンスの高さはそのまま継続しています。
通信講座での学習を検討している方は、クレアールも一つの選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。